恋愛船〜jast two〜



「花恋ちゃんにベタぼれの斗真くんだぁー」

「だから、うる……「あーっ!あの子だよ。いま校門からあるいてきてる子」」


俺のことばをさえぎって、窓から身をとりだして俺にそう言う瞬。


おちてもしんねぇかんな。


そう思いながら、校門からあるいてきてる女の子をみる。


ふわふわの黒髪ロングに、とおくからでもわかるぱっちりとした瞳。


すごく小柄で、『女の子』ってかんじ。


花恋もかわいいって言われているけど、どちらかというと花恋はきれい系で、あの子はかわいい系。


カーディガンの色は花恋とおなじうすいピンク色なのに、着ているひとがちがうだけで、こんなにもイメージがかわる。


しばらくその子をみていると、ふと、校舎をみあげた。


一瞬だけど、こっちをみているようなそんなきがしたから俺はみるのをやめた。


< 22 / 60 >

この作品をシェア

pagetop