恋愛船〜jast two〜
「花恋ちゃんにベタぼれの斗真くんだぁー」
「だから、うる……「あーっ!あの子だよ。いま校門からあるいてきてる子」」
俺のことばをさえぎって、窓から身をとりだして俺にそう言う瞬。
おちてもしんねぇかんな。
そう思いながら、校門からあるいてきてる女の子をみる。
ふわふわの黒髪ロングに、とおくからでもわかるぱっちりとした瞳。
すごく小柄で、『女の子』ってかんじ。
花恋もかわいいって言われているけど、どちらかというと花恋はきれい系で、あの子はかわいい系。
カーディガンの色は花恋とおなじうすいピンク色なのに、着ているひとがちがうだけで、こんなにもイメージがかわる。
しばらくその子をみていると、ふと、校舎をみあげた。
一瞬だけど、こっちをみているようなそんなきがしたから俺はみるのをやめた。