恋愛船〜jast two〜



「……あのさ、秋っていつから花恋のこと好きだったの」


サァー……と風がふいて、先に沈黙をやぶったのは俺。


「くわしくはわかんない……。だけど、ふたりがつきあうまえから秋くんは花恋のことが好きだったみたい」


風にゆれるセミロングの黒髪を、耳にかけながらそう言う英麻。


んなこと、全然しらなかったし。


「じつは秋くん、斗真くんと花恋がつきあっているときに何回か花恋に告白していたみたい……。

もちろん花恋はことわってたみたいだけど」


……秋、きいてねぇよ……。


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