Precious un

ひなたside

また目が覚めると、部屋には私ひとりだった。




さびしいな。




さっき起きた時は楓斗が隣にいたから。




わがままだよね、こんなこと思うなんて。




わかってるけど、わかってるけどやっぱり寂しい。



昔は私と同じくらいだった楓斗の背も、今では私よりずっとおおきくなってて。



昔はかわいいかわいい言われてたのに
今じゃ学校でも1、2を争うくらいかっこよくてモテてて…



どんどん遠くに行っちゃう楓斗。




私が倒れても嫌な顔しないで助けてくれる。




いつもは冷たいけど、困った時は優しくて、




いつのまにか好きになってた。




楓斗は私のことなんかなんとも思ってないと思うけどね。



いつかこの気持ちが楓斗に届くといいな。




そんなことを思ってぼーっとしてたら部屋のドアがガチャりと音を立ててあいた。



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