パンプスとスニーカー
 「ぶっ!だから、そういうのじゃないって!!」




 とんでもない忠告にあやうく息を詰まらせかけた。




 「まあまあ、いい年して照れない照れない。そこんとこは、北条君の方がキッチリしてそうだから心配ないだろけど、冗談じゃないからね?結局無用心なことして傷つくのは女なんだからさ」




 実にありがたい忠告だ。


 ただし…、


 …だから、あたしたちは違うんだって!!


 あれこれとスケコマシと付き合う際の心構えについて、懇切丁寧にレクチャーしてくれる美紀の親切にガックリと項垂れる。




 「ああいう男は、平然と悪びれずに浮気するからね!そこを締めるのも女の甲斐性っていうか、醍醐味だからさ。聞いてる?武藤ッチ??」




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