私が君に落ちた日
元好きだった人をやっと完全に忘れることのできた今日この頃。
わたし、白川遥香には自分の学校生活にすごく不満がある。
高校に入学し、最初のクリスマスまでに “彼氏いない歴=年齢” を卒業することが目標だけど…
今は8月、。クリスマスまであと4月ヵ月を切った。
現在、新たな好きな人おろか気になる人すらいない。
窓から入る風と、うるさいくらいのセミの鳴き声に揺られながら部室で呟いた。
主語が彼氏、ではなく好きな人、である一言
「好きな人がほしー…」
と。
その声はセミの声が響く部屋の空気へ溶けていった。