月の都市のハル
もちろん、そのつもりだ。今まで、ずっと女装して活動されていたのに、私が誰かについ言ってしまうことで、その秘密が壊れてしまう。まあ、その秘密に対してまだ動揺している自分もいるんだけどね。

「もちろん、誰にもいうつもりなんてありません。私、この前のライブでハルさん達のMoonRightが大好きになったんです。自分からそんなものを壊すような行為、私にはできません。」

私がそう言うと、ハルさんは考えている顔をした。

「そうか、それはありがとう。だが、俺はお前のことを素直に信用することはできない。まだ、出会って間もないからな。」

ハルさんは、ここまで言って一呼吸した。

「だから、契約しよう。お前の望みを叶えてやるから、俺の秘密は誰のも言うな。もちろん、『不老不死にしてくれ、世界を平和にしてくれ。』なんてのは、無しだ。俺のできる範囲で、一つだけだ」
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