ヒミツな婚約者!?
そう思えば思うほどなんだか切なくなってきた。
あ、もうすぐ頂上だ…。
でも隼人くんは反対側に座ったまま外を眺めて、動こうとしない。
私はそれをみて心の中でため息を着いた。
もう、いいもんっ。
…隼人くんの馬鹿。
頂上を間近にして、顔はうつむいたまま。
ほんとにダメなのかな…
『ゆな。』
低く優しい声に呼ばれ、とっさに顔をあげる。
視界は隼人くんの服しか見えなくて、おでこには柔らかい感触がはしる。
おでこに…キス?
私のおでこから唇を離した隼人くんの顔は真っ赤。
口を隠してそっぽを向いている。