「好き」と「好き」
「奏多が王子って呼ばれてるって話」
「まあ、呼ばれるよな普通。あんなイケメンなら」
そーゆものなのか。みんなそんなすぐに王子をつくってしまうものなのか。
納得したところで担任が来たので
高橋と紗弥加は自分の席に戻っていった。
キーンコーンカーンコーン
「美沙ー?わたし今日部活あるから一緒に帰れない!ごめん!」
「や、わたしも今日たまたまないだけだし、全然大丈夫」
紗弥加はサッカー部のマネージャーで大変だもんね。
わたしはバスケ部のマネージャーだけど、今日はバスケ部は休み。
早めに帰って家でゴロゴロしよーっと。
わたしはのんびり支度をして席を立った。
「美沙」
後ろから聞き覚えのある声が聞こえて
後ろを振り向いた