「好き」と「好き」
「奏多?なんで2年のクラスに?」
「帰んぞ」
「…は?え、なに。どーしたの」
「お前、帰んないの?」
いやいやいや、帰るけども!!!
なぜにここにいるかを聞いてます。
ちなみに奏多もバスケ部だから部活は休みなのは知ってるけど…
「ちがくて。奏多わざわざ迎えに来てくれたの?」
「…きまぐれ」
そう言って奏多は先に歩き出してしまった。
「やややや、ちょっと待ってよ!!」
わたしは急ぎ足で奏多を追いかける。
奏多は185センチでわたしは155センチ。
別にわたしは小さいわけじゃないのに奏多の足が長すぎるから一緒のペースで歩くのは大変だ。
「…っ、奏多!!歩くの早いよ…っ」
そう言うと奏多は立ち止まり
わたしが追いつくまで待っててくれた。
そして、わたしのペースに合わせてゆっくり歩いてくれた。
こういうところが優しいんだよね。
王子…かぁ。
意外と合ってるのかも…。