その先には…

伝えたいこと

ここは…
どこなんだ…

あたり一面 目がくらむほど光っている。

『あっ…』

俺の目の前にはもう一人の“俺”がこっちを向いて立っていた―。

どうなってるんだ?
しばらく考えていて、ふと前を見てみると
“俺”が前を向き歩き始めていた。

『おいっ!!』

声をかけてみた。
するとゆっくりと振りむき「フッ」と笑って
また前を向いてしまった。

《選ばれし…真の勇者…》

“俺”はピタリととまると何かを話し始めた。

『は…?』
《思いだせ…お前の…役…目…を》
『っ何の話だよ!』

意味の分からない話に俺は少しキレてしまった。

《…前…は…これから…の…困…な…を
 乗り越え…なけ…ばな…い…》

目の前の“俺”はどんどん薄くなっていき
それと同時に離していることも
うまく聞き取れなくなっていった。
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