その先には…
「あのさ…!俺変な夢見たんだけど…」

ヒロは1回深呼吸をして夢の話を2人にした。

ヒロがもう1人居た事―
意味の分からない事を言っていたこと―
凄くリアルだったこと―

全てを話した。

「…。」

リュウとエリは顔を見合わせて黙ってしまった。

「どうしたんだよ。2人とも」
「実は…俺もその夢見たんだ…」

リュウの言葉に耳を疑った。

「は?ただの偶然だろ?どうしてそんな暗い顔してるんだよ」
「あの…ね…。私もその夢見たの…。」

は…?
3人で同じ夢…。
そんな“偶然”があるのか?

ヒロは少しうつむいた。

「私…もう1人の【自分】が何を言いたいのかなんとなく分かるの…」
「?なんだよそれ。」
「“   ”じゃないかな__?」

エリの言葉は授業の終わりを告げるチャイムにかきけされた。




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