奥さんの身柄、確保!
「ご協力、ありがとうございます。大変参考になりました」
「は、はいぃ…」

 真っ赤になって俯く私に、オマワリさんは一礼をした。

「あ、そうそう、奥さん。…このテの泥棒は再犯の可能性があります」
「ええっ!」

「女性の一人暮らしはキケンですから。…合鍵を預けて頂いたら、ボクが何時でも助けに行きます」
「ぜ、ぜひお願いします‼」

 合鍵を渡すと、オマワリさんは素早く去っていった。

「ふぅ」

 それにしても…
 あんなコトまで聞くんだなあ。
 思い出すだに恥ずかしい。 

 しかしまあ…これで安心かと、表玄関を閉じようとした時だ。
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