奥さんの身柄、確保!
 ウソツケーーーー!!!!

 私は思わず、持っていた護身用ホウキを振り上げた。

「ウワッ、イタッ、お、奥さんイキナリ何をなさるんですっ、公務執行妨害ですよっ」

「んなわけあるかっ‼
 さっき別のお巡りサン、来たばっかりデショーがっ!ムッキーーーッ」

「…何ですって?」

 彼はガードしていた両手を降ろすと、なおも降り下ろそうとしたホウキの柄を、パシリと掴んだ。

「きゃ!何するのよ、離してよっ」 

「詳しく……お聞かせ願えませんか?」
 
 ホウキの柄をパタンと倒し、スルリと間合いに入った彼は、キラッと強い眼光を放つ。

「申し遅れました。私、柿田雅次(カキタ マサツグ)巡査です」

「はひ?巡査…さん?」

 


 
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