ゴミ少女【短編ホラー】
白いワイシャツがベッタリと体に貼りつき、

顔の汗玉が、ゴミ袋の結び目の上にポタポタ落ちる。



ああ…


この重さが、後どのくらい続くのだろうか…



俺は、これから行く目的の地を見上げた。



うっそうと茂る緑の木々の向こうに、

赤い車輪で黄色のゴンドラがついた、止まっている観覧車が見える。


1時間前よりは、近づいて大きく見えるが、

まだ入り口までには、距離がありそうだ。



俺は、大きなため息を吐いた。



何でこんなことになってしまったのか…



今まで上手くやってきたじゃないか…



ヤバイ状態になど、1度もならなかったじゃないか…



街で少女に声をかけるのは、

いつも楽勝だったじゃないか………







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