探偵の彼に追跡されて…
日曜日の昼になって真一から連絡が入り部屋に来て欲しいと言われ直ぐに向った。

真一の部屋には優子ちゃんも居た。

「優子ちゃん、美野里はどこに居るんだ？」

「………」

「昨夜出張から帰って来てから優子に聞いても何も話してくれないんです」と真一は困ったように言う。

「君だろ？美野里のアパートを引き払ったのは？」

「………」

「アパートを引き払った？どういう事だ優子！？」

「………」

優子は目も合わせず何も話してくれない。

「頼むこの通りだ！美野里の居場所を教えてくれ！？」

俺は土下座をして彼女に頼んだ。

「百瀬さん、ちょっと待って下さい。美野里と何があったんですか？それを先に教えてくれませんか？」

「何があった？…　分からない。思い当たる事はこの指輪だけなんだ」

「指輪？その指輪って以前から付けてるものですよね？」

「ああ。女避けに嵌めていたこの指輪の事を昨日の朝言われた。美野里には仕事柄夜の店も行くから女避けに嵌めてる事は前に話していたし、なぜ今になって言うのか分からない…　でも俺の配慮が足り無っかたのかもしれない…」

「それだけですか？」真一は疑いの眼差しを向ける。

「昨夜、美野里は優子ちゃんと飲んだ後うちに来て朝まで愛し合ったんだ…　それなのに…　目を覚ました美野里が朝食にケーキが食べたいって言ったから俺は買いに行った…　でも…帰って来たら美野里は居なかった…」

「朝からケーキですか？」

「ああ…今までそんな事は無かったけど、指輪の事で機嫌を損ねてるならと思って買いに行った…」

「優子、お前知ってる事があるなら話せよ？」





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