探偵の彼に追跡されて…
私はさっき手を握ってくれた小さな女の子と園庭隅の水道で野菜を洗う。

「わたし、ミーちゃんて言うの3歳」

と女の子は小さな指で両手を使って2と1を作って3歳と教えてくれる。

「みーちゃんか?可愛いね?」

「ありがとう。お姉ちゃんは?」

「お姉ちゃんは美野里って言うの」

「美野里ちゃんか?可愛いね?」

可愛いね?…まさかこんな小さな女の子に可愛いねと言われるとは…

「あはは…ありがとう」

「何歳?」

え?歳も聞きますか?…

「えっと…28歳」もう直ぐ29だけど…

「なんだおばさんかよ!?」と後ろから男の子の声が

お、おばさん………

「茂お兄ちゃんおばさんじゃ無いよ?美野里お姉ちゃんだよ!」

「28って言ったらおばさんじゃん!」

あ…仕方ないよね?君達からしたら確かに私はおばさんですよ?
でも面倒向かっておばさんって言われると凹むわ…

「えっと君は茂君?何歳?」

「俺は8歳!イケメンだからってお前俺に惚れるなよ!」

ぇっえーー!?惚れるなよ?って……

「努力します…」あはは…

野菜を洗い終わると園庭に出されたテーブルに持って行って人参の皮を剥く。

「人参の皮はウサギさんにあげるの」とみーちゃんが教えてくれる。






< 130 / 152 >

この作品をシェア

pagetop