探偵の彼に追跡されて…
翌日、私は皆んなとお別れをした。

「必ずまた来るからね! みんな元気でね? 郁子先生や結先生のお手伝いをしてね?」

と、ひとりひとりにお別れを言って御守を渡した。

「わーいみんなお揃いだ!」と子供達は喜んでくれた。

きのうお守りを買いに行き私の誕生日ケーキに結ばれていたキュルルのリボンを少しずつお守り袋に縫い付けたのだ。

いつかこの子達も此処を巣立って行くことだろう。

でも忘れないで欲しい。

あなた達にはこんなに沢山の家族が居ることを。

辛い事や悲しい事があったら一人で抱え込まないでここに居る家族に相談して欲しい。

なにかあったらここに話しに来てほしい。

そのお守りを見てこの施設(いえ)があなた達の家である事を忘れないで。

「みんなは家族だからね?」

私達は皆んなに見送られ【白馬の森】を後にした。

勿論、ペンションのおじさんと、おばさんにもご挨拶をして渉君の運転する車で長野駅まで送って貰い私と沙汰郎は新幹線で帰って来た。

長時間の車では私が疲れてしまうという配慮とそれから…

沙汰郎の欲望の為。いや、私もかな?

昨夜をお守り袋を作っている時沙汰郎が

「せっかく美野里を連れて帰れても暫くは美野里を抱けないんだよな…子供の為だから仕方ないけど…」

と、しょんぼりして居たから私は沙汰郎の耳元で

「安定期に入っているから優しくなら良いよ」って囁いたのだ。












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