探偵の彼に追跡されて…
「皆さんご苦労様です」

園庭からスーツ姿の男性が現れた。

三十代後半だろうか?長身で銀縁メガネを掛け髪を後ろへ流し固めた結構イケメン。一条さん並に威圧感あるが笑顔が素敵かも?

「奥さんこんにちは! 今日も楽しませて貰いますね?」

皐月さんの挨拶に私は首を傾げる。

オクサン???

「子ども達も楽しみにしていましたよ! よろしくお願いします。今日は社長の誕生日という事で子ども達からの演出劇も用意してますので楽しみにしていて下さいね?」

「おぉ沙汰郎、今日誕生日だったか!? 一足先にオッサンになったな?」

「煩せーお前だって来月同じ歳になるだろ!?」

所長と堤下さんとの言い合いに「毎年同じ事言ってるわ?」と皐月さんが呆れてる。

今日、所長の誕生日だったんだ? ここの社長も誕生日って言っていたよね? 同じなんだ?

それより私挨拶したほうが良くない?

「あの…所長?」

「ああごめん。奥、こちら俺の婚約者の雉馬美野里さん」

こっこっこんやく…しゃー?????

「所長??」

「えーもう?百瀬君手出したの? ハヤッ!!」
「おめでとう」
「美野里ちゃんおめでとう」

皆んなが、次々とお祝いを言ってくれる。

いやいやおかしいでしょ?







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