探偵の彼に追跡されて…
お祝いの会が終わると子ども達皆んなが私達を見送る為園庭へ出てくれた。

「「パパまたね!」」

「ああ。大きい子達は小さい子の面倒頼むぞ! 小さい子達は大きいお兄さんやお姉さんの言う事をちゃんと聞くんだぞ!」

「「はーい!お兄さん、お姉さん、また来てね!」」

「「うん!また来るね!」」

「ゴリラのおじさん達も仕方ないから来ていいぞ!」

「「コラッ智!! 誰がゴリラのおじさんだ!?」」

「わーいゴリラが怒った!」

「「待て!智!」」

智君が堤下兄弟に悪態をつくと堤下兄弟は怒ったふりをして逃げ回る智君を二人が追いかけて行く。

そんな光景を見て皆んなが笑って見ている。

きっと智君は堤下兄弟が大好きなんだろうな…

「ずっとこうして一緒に笑って居られるといいのに…」

「美野里?」

でも…里親が見つかったり高校を卒業し就職して子ども達はいつかここを旅立って行くんだよね…

「所長、また連れて来てくださいね!」

「あぁ、また一緒に来よう」

子ども達と別れ一条さん達とも「また!」と言って別れた。

「社長、あちらへは寄られますか?」

奥さんから声が掛かる。

「ついでに顔出して行こうかな? 美野里をじぃさんにも会わせたいしね」

あちらとは西洋のお城の事だろう。

「美野里、行くよ!」と言われ

来る時は居るはずのない所長の奥さんに遠慮が合ったが今は誰に遠慮も無く躊躇わずに乗ることが出来自然に頬が緩む。

「はい!」と所長の後ろに乗る。

バイクを走らせる事ほんの5分程。

ぅわーデカイ! 素敵! これは本物の宮殿だよ!

「所長!? なんですか? これ!」

【SHINING】?

「老人ホームって言うよりシニアのシアハウスかな?」

「これが…」

バイクが正面に近づくと門が自動で開き、そのまま正面玄関先まで乗り入れる。





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