【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「その反応って、俺は喜んでいいやつですか?」
「……いい、やつです」
「やばい…」
嬉しすぎる。
それから少しの沈黙があって、
「加賀谷くんが好きです」
今までで1番、可愛いと思った。
*
佐倉と両思いだと分かった時、冗談じゃなく俺が一番幸せだと思った。
幸せにしたいと思ったんだ。
いや、“2人で”幸せになりたいと思ったんだ。
でも、ダメだった。俺じゃ、ダメだった。
2年になってから、佐倉を笑わせることよりも泣かすことの方が多かった。
ごめんね、こんな俺で。