【完】音にならない“好き”をキミだけに。


1人でやってきたのは、佐倉と一緒にご飯を食べていた空き教室。


「俺はアホか……」

こんな所で1人で食べる方が辛いのに。

敦弥のバカな話を聞いてた方がよかった…。


「あーあ、もう嫌だ」


何あの、別れる理由。


俺がどれだけ佐倉のこと好きで、大切に思ってるのか分かんねーのかよ。


…伝わってると思ってた。

だけど、全然伝わってなかったんだ。

「佐倉のバカ野郎」

って、1番のバカは俺か。


別れたくなかったのに別れたのは、あんな顔を俺がさせてるのかと思ったら、言葉に出てたから。


でもこんなにも後悔して、悲しんで、泣きそうになってる。


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