【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「ありがとう、先生」
「うん。わたしはいつでも加賀谷くんの味方だからね。でも、授業にはちゃんと出ること」
「分かりました…」
それから少し先生とは関係ない話をしている時だった、
「先生!楓生の顔色がやばいよ!」
真壁が佐倉の肩を抱いて、保健室に入ってきたのは。
「は?何で加賀谷が保健室にいるわけ?」
「……いや、それよりも佐倉は?」
「そう!とりあえずベッドに運ぶからどいて」
とことん俺を邪魔者扱いする真壁。
変わらない扱いになんか笑えた。
でも、それよりも気になるのは佐倉のこと。
つい1時間前までは廊下で話してたのに……。
もしかしてあの時から体調悪かったとか?