【完】音にならない“好き”をキミだけに。


俺に見せつけるため?

それとも、俺を精神的に殺そうとしてる?

もう、ライフポイント10くらいなんですけど。

倒れる寸前。

ボーッと話している佐倉達を見ていると、佐倉と真壁と目が合った気がした。

気のせいだと思うようにして、机にうつぶせた。


「…加賀谷くん」


声を聞いただけで、誰が俺を読んだのか分かるし、それだけでドキッとする。

「なに?」

動揺しているのがバレないように、冷たく返事をしたことに後悔した。

交わらなかった視線が、交わる。

泣きそうになる自分を心の中で笑った。


< 140 / 235 >

この作品をシェア

pagetop