【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「昨日運んでくれたって、まーちゃんが教えてくれて…。ありがとうございました」
「あぁ、うん。大丈夫?」
「はい。大丈夫です」
「そっか」
俺達が別れたことは、クラスのみんな知ってて、見守られているような気分になる。
まぁ、実際見守られているんだろうけど。
「机の上見ましたよね?」
「ごめん…、見た」
「捨てようと思ってたんです」
「っ」
「もう、助けてくれなくていいですから」
佐倉は伝えたいことだけ伝えて、自分の席に戻っていった。
もう、ライフポイントないです。ゼロだわ。
俺を潰しにかかってる?
“助けなくていい”
それは、助けてくれる人が他にいるから?
それとも、俺に触れられるのが嫌だから?
…最近の俺、ウザイくらいネガティブだ。