【完】音にならない“好き”をキミだけに。


「泣きそう…」


もう、やめたい。

けど、やめたくない。

ひどい矛盾だな……。





「おーい、真白くーん。生きてますか?」

「死んでます」

「はい、生きてますね。試合、行くぞ」

「やだ」

「お前は子供か」


5時間目。

弁当を食べたすぐで、体育なんか出来るか。

しかもバレーなんてさ、嫌です。

腕痛くなるし、現役バレー部のアタック受けたら俺、本当に死ぬかも。


「短い命でした」

「はいはい」

敦弥まで冷たくて、なんかもう泣きそう。

試合したくないと渋る俺の腕を引っ張ってコートに無理やり連れていく敦弥。

こけようかな。足痛くてバレー出来ません。

なんて、許されないか。


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