【完】音にならない“好き”をキミだけに。
改めて佐倉のすごさを再認識。
「おーい、席つけよ」
まだ、佐倉と話していたクラスメイトはたくさんいたが、授業開始の時間になった為先生が教室に登場した。
*
「…グズッ、よ、よかったですっ」
放課後、俺と佐倉と敦弥、そして紫乃ちゃんと学校近くのファミレスに来ていた。
無事、佐倉に気持ちが伝わったことを、紫乃ちゃんに伝えると泣きながら喜びの言葉を俺たちにくれた。
「ありがとう、紫乃ちゃん」
「楓生先輩〜!!」
佐倉の耳のことは紫乃ちゃんも知っている。
だからよけいに今、涙を流してるんじゃないかな。
あくまでこれは俺の予想にすぎないけど。