【完】音にならない“好き”をキミだけに。


「一時はどうなるかと思いましたよ!でも、真白先輩、かっこよかったですよ」

「え!?なにいってんの!」


その言葉に1番に反応したのは、敦弥。


「……敦弥くん、うるさいよ」

「だって、紫乃ちゃんが真白のことかっこいいなんて言うから…」

俺にまでヤキモチ妬かないでよ。

めんどくさいから。

紫乃ちゃんに怒られて、シュンとした敦弥を無視して紫乃ちゃんは話し出した。


「やっぱり、真白先輩と楓生先輩はわたしの憧れの存在だって思いました。真白先輩は最後まで楓生先輩のこと想ってて、その気持ちを楓生先輩が信じられたのは真白先輩のすごさなんだろうなぁって、」


俺の横で、佐倉は紫乃ちゃんの言葉に涙を目に浮かべていた。


俺も泣きそうだ。


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