【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「喧嘩の原因、紫乃ちゃんにちゃんに会ったら聞いてみるから。バレンタインまでに会えるか分からないけどさ」
「ありがとう、マジで助かる……」
いつも元気な敦弥が静かだと違和感しかないな。うるさい時もあって、ちょっと黙ってほしいと思わないわけじゃないけど、静かすぎると逆に恐怖を覚える。
紫乃ちゃんもなんで怒ったんだ…?
*
「ってことなんだけど、いい?」
帰り道、佐倉にさっき敦弥に言われたことを伝えると快く頷いてくれた。
一応佐倉にも、紫乃ちゃんが怒った理由を知っているか尋ねたけど、知らないようだ。
早く仲直り出来ればいいけどね。
敦弥が元気ないのは俺も嫌だし。