【完】音にならない“好き”をキミだけに。
怒ってる理由を話してくれないんじゃ、どうしていいか分からない。
なのに、何も言わないから……。
敦弥は怒るというよりも悲しんだと思う。
紫乃ちゃんが大好きだからこそ、この状況が辛いんだ。俺も、佐倉にいきなりこんな態度とられたら泣きそうになると思う。
……うん、多分泣く。
想像したら心が痛くなりました。
やめよう、やめよう。
「まずご飯食べませんか?」
佐倉が俺たちの方を向いて、そう提案する。
12時前だし、結構いい時間かも。