【完】音にならない“好き”をキミだけに。
釣り合っていなくても、俺が楓生のこと好きなことに代わりはないし、それはこれからも変わる予定はない。全くない。
関係ないんだよ、周りの評価なんて。
「真白くん、お待たせ」
「帰ろっか」
「うん!」
楓生の隣に俺がいて、
俺の隣に楓生がいる。
それだけで、十分なくらい幸せだ。
*
「…で、ここにさっき求めた値を代入すると答えが求めれるってことです」
俺の家で、楓生に数学を教えて貰っています。
楓生の教え方は凄く上手で、頭の悪い俺にも理解できる。