【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「昨日の夜、いきなり紫乃ちゃんから電話かかってきたんだよ」
まだ聞くとも言っていないのに、敦弥は勝手に話し始める。
一度話し始めたら話し終わるまで止まらない。
まぁ、適当に相づちうってたらおわるか。
「何の用事だったと思う?」
「……相づちで終わることを願います」
「真面目に答えろよ」
「なかなかハードだな、それは。
なんだろう。遊ぼうとか?」
適当に言うと、敦弥は目を輝かせて
「惜しい!正解は明日のお昼、4人で食べませんか。でしたー!!」
どこが惜しいんだろう。