【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「加賀谷がなにか言えば楓生は喜ぶと思うけど。悔しいことに、いつも加賀谷は楓生を喜ばせてる」
「まーちゃん可愛いな」
「黙れ」
ありがとう、真壁。
頑張るから、応援してね。
それからしばらくして、
「まーしーろー!」
「……朝からうるさい」
飛びつくように俺のもとへ来たのは敦弥だった。
「紫乃ちゃんが色々佐倉に聞いたみたい!
今、欲しいものとか、真白としたいこととか!」
「敦弥、ストップ!」
話し始める敦弥を俺は止めた。
敦弥は不満そうな顔で見てくるけど……。