【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「おはよう、加賀谷くん!」
「……佐倉、はい」
背中に隠していたプレゼントを佐倉の目の前に出す。
反応が怖くて目が開けれねえ…。
「え…っと」
「1年記念日…だから、あの…」
「嬉しい。バラ…貰ったの初めて」
そう、俺が佐倉にプレゼントいたのは一本のバラ。
「バラの花言葉知ってる?」
「花言葉?」
「うん。赤いバラの花言葉は
——あなたを愛します。」
……うわ、恥ずかしい。
真っ赤に染まっているであろう自分の顔を、手に持ったままのバラで隠した。
「ありがとう、加賀谷くん……」
そっと見た、佐倉の顔は俺と同じくらい真っ赤になっていた。
——1年間、俺のそばにいてくれてありがとう。これからもよろしく。
バラに添えた俺からのメッセージ。