【完】音にならない“好き”をキミだけに。



可愛すぎますよね。


本当に、俺を殺す気か……。


「加賀谷くん、大丈夫?」


「ごめん、大丈夫」


心配そうに俺を見る佐倉がまた可愛いかった。


あぁ、抱きしめたい。

…抱きしめたことないけど。

付き合って1年経つけど、今だ“手を繋ぐ”までしか進んでない。



「……じゃあ、行くか」


俺は自分との葛藤に無事打ち勝ち、抱きしめる代わりに佐倉の手を握った。


「うん!」


頑張った、俺。



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