【完】音にならない“好き”をキミだけに。
まぁ、色々と条件付きだけど……。
それはね、大好きな佐倉のために我慢しますよ。
今度会った時、こき使われるのは決まってるけどね。
「開けてみて」
未だに状況がつかめていないのか、佐倉はポカーンとしている。
そんな彼女にケーキの入っている箱を手渡した。
「……開けていいの?」
「うん。開けていいよ」
だってこれは、俺が佐倉のために準備した物なんだから。
佐倉に開けてもらわないと意味がないというか…。