【完】音にならない“好き”をキミだけに。
「……伝わってる。伝わってるよ」
「……」
佐倉の声は震えてた。
「加賀谷くん、ありがとう。
わたしもね、大好きです」
顔を上げた佐倉の目は少しだけ光っているような。
そんな気がした……。
「加賀谷くんには伝わりましたか?」
「うん。伝わりました」
今日みたいなクリスマスっていう特別な日に、佐倉に気持ちを伝えれたこと。
佐倉が気持ちを伝えてくれたこと。
俺はこの日のことを忘れない。
忘れたくない……。