【完】音にならない“好き”をキミだけに。
#2
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まず写真を撮るためにやって来たのは、図書館。
「本持って写真撮ったら、加賀谷くんでも頭良く見えるかもしれないよ」
「ちょっとそれ、どういう意味」
「……えへへ」
笑って誤魔化す佐倉さん。
マジで、可愛すぎる。
「はい、チーズ」
小声で佐倉が言って、シャッターを押す。
「俺かっこよく撮れた?」
「……うん」
間が気になるけどね。その、間が。
「わたしは可愛く撮れてる?」
「最強」
即答で答えるなんて、当たり前。