戦国ゴーストと妖退治


「あの、瀬名夾という者の事だ」

「瀬名くん・・・」



妖に対して、なにか特別な感情があるように思えた。
それから、妖だけじゃなくてそれに憑りつかれる人間に対しても・・・。


嫌悪感というか、憎悪というか・・・。
なんか、嫌な感情。



「なにか、ただならん感情の波を感じる」

「それは確かにそうですけど・・・」

「普段の姿では、俺の事は見えん。あいつを止められるとすれば、すず、お前だけだろう」

「止めるって・・・」

「あのまま、あの感情を募らせていけば・・・危険だという事だ」

「え・・・」




危険って・・・。
でも、私が言って聞くような奴じゃない。
私の言葉なんて、そもそも届かない。




「なにを抱えてるんだろう・・・」




わかる時なんて、来るのかな。





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