戦国ゴーストと妖退治
背筋に悪寒が走る。
身動きが取れないほどの恐怖。
なんなの。
調子のいいことを言っているかと思ったら、途端に恐ろしい雰囲気になる。
のまれる。
「貴様、名をなんと申す」
「え・・・。清宮すず(きよみや)・・・」
「すずか。覚えてやる」
覚えていらないです。
どうか、消えてください。
なんて、もう言えるような状況ではない。
なにをするかわからない。
そんな雰囲気だ。
「俺の名は、織田信長。覚えておけ」
左腕を腰に掛けた刀にかけ、胸を張りそう名乗る。
私は一瞬、耳を疑った。
今、なんて――――?
「織田・・・」
「なんだ、その顔は」
いや、だって。
今、織田信長って。