戦国ゴーストと妖退治
でも、その後瀬名くんは、話しかけてくるクラスメイトに無下にすることはなかった。
特別深くかかわろうとはしていないのは相変わらずだけど、話しかけられれば反応してた。
ああいう優しさだって本当は持ってるのに。
誰も受け付けようとしない。
ああして話してはいても、心はそこにない感じさえする。
大きな壁に阻まれて、瀬名くんの心には全く届いていないような。
「ヤキモチ?」
「・・・はい?」
ニヤニヤと、怪しい笑みを浮かべ私を見るやよい。
ヤキモチってなに、もしかして、瀬名くんのこと?
「ばっかじゃないの!?違うよ!」
「へぇー、でも、さっきからずっと瀬名くんの事気にしてるみたいだし。そういえば、昨日は瀬名くんにすずって呼び捨てされてたし」
「あ、あれは!」
「今日は呼ばれてないけど、二人の時は呼び捨てなの?」
「違うって!あれは忘れて!」
瀬名くんとなんて絶対にありえない!
私のタイプはあのハンカチの彼みたいな優しい人で。
・・・そう、つまりは時枝くんみたいな人なんだから!