戦国ゴーストと妖退治


「君たち、大丈夫かい!?」



通りの方から声が聞こえた。
視線を向けると、そこには警察官の格好をしたおじさんがこっちを心配そうに見ている。



「君たちが、逃走犯に襲われた高校生であっているか?」

「え、あ、あの・・・」

「通報があった。男に襲われた高校生が逃げていったと。怪我をしていたようだと聞いているが、大丈夫か?」

「はい、あの、彼が腕にケガをしてしまっていて・・・」

「救急車も手配している。それに乗って病院に行こう。もう大丈夫だからな」





その言葉に、ホッとする。
助けが来たんだ。
瀬名くんと目を合わせると、瀬名くんも静かにコクリと頷いた。




「あ、あの、さっき逃走犯って」

「ああ。家で奥さんともみあいになって、きりつけて逃走していたんだ」

「え、奥さんって・・・」

「奥さんも病院に運ばれたが、命に別状はなさそうだ。最初の通報も奥さんからだったんだよ」

「そうだったんですか・・・」



瀬名くんが言った通り、もうすでに事件を起こしてたんだ。
そこを、妖に付け入られた・・・。



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