戦国ゴーストと妖退治
「それより、信長は戻って来たわけ?」
「え、あ。ううん。まだ。犯人は捕まったって言ってたけど、妖の方はどうなったんだろう・・・。戻ってきてないってことは、まだ戦ってるのかな?」
「さあ。まぁ、大丈夫でしょ」
「呑気な・・・。でも、信長さま、前狙われてたし。もしかしたら危機なのかも」
「考えすぎじゃないの」
でも、確かに織田信長って言ってたし。
信長さまだって、ちゃんと聞いてたはず。
あれがどういう意味なのかも、結局わからずじまいの人の気配の事も。
何一つ解決していない。
「大丈夫かな・・・」
でも、迎えを待ってなきゃいけないし。
信長さまを迎えに行ける状態じゃない。
それに、私が行ったところで、なにもできない。
浄化の力だって、うまく使ったことないし。
「すず!すず!」
廊下をパタパタと走る音と、私を呼ぶ声に立ち上がる。
お母さんだ。