戦国ゴーストと妖退治


「お母さん!」

「すず!あんた、事件に巻き込まれたって!もう、心配したわよ」

「ごめんなさい。私は大丈夫なの。あの、瀬名くんが庇ってくれて」

「まぁ!そうなの?ああ、彼ね」



お母さんは切羽詰まった顔で私の身体を確認した後、隣に座っていた瀬名くんを見た。



「あの、瀬名くん。娘を助けていただいて本当にありがとう。怪我の方は大丈夫?本当に、ごめんなさいね」

「いえ。平気です」

「でも、痛かったでしょう。男の子でも、襲われるなんて怖かったでしょう。本当にありがとうね」




お母さんは涙ぐみながら瀬名くんの手を取り何度もお礼を言った。
瀬名くんは少し戸惑いの表情を浮かべながら、どこか寂しげに見える。




「夾!」



そんな時、男の人の声が聞こえた。
駆けつけたのは、どことなく瀬名くんに似ている男の人。
瀬名くんの、お父さんかな?


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