戦国ゴーストと妖退治
「・・・父さん」
「お前、怪我したって!大丈夫か!?」
「別に、これくらい平気だし。大げさなんだよ」
眉を寄せ怪訝そうにする瀬名くん。
でも、お父さんもすごく心配してるみたいだけど、瀬名くんはどこか迷惑そう。
「あの、私清宮と申します。この子の母親でして。なんでも、娘が息子さんに庇ってもらったようで・・・。そのケガもそのせいでと聞いています。本当に、娘のために申し訳ありません」
「ああ、いえ。そうでしたか。とんでもない。娘さんにケガがあったら大変です。よかったんですよ」
優しそうなお父さん。
瀬名くんは眉を寄せ、黙ったまま歩き出した。
「おい、夾!」
「あの、またぜひお礼の方を」
「そんな、お気になさらないでください」
「ご両親ですか」
警察の人が現れ、お母さんたちと話を始めた。
経緯やらいろいろな説明がされているみたい。
私は瀬名くんを追ってその場を後にした。