戦国ゴーストと妖退治
それは、三日前の休み時間にさかのぼる。
「・・・でもさ、女の人がどんなの好きかわからないじゃん。どれ選んでいいかわからなくて」
「あー、選んでくださいって言えば、デートに持ち込めるじゃん!なんで言わなかったんだよ」
「言えるわけないし、別に、そう言うの狙ってたわけじゃないし・・・」
時枝くんは、仲のいい友だちと私の近くの席で盛り上がって話してた。
声は聞こえてくるけど、内容はうまく聞き取れず、それでも盛り上がっているのはわかった。
「でも、じゃあどうすんの?」
「うーん・・・。だからこまって・・・。あ、清宮さん!」
突然聞こえた自分の名前に、やよいと話していた私はビクッと顔を向けた。
時枝くんが目を輝かせ私の方へ身を乗り出してくる。
「清宮さん、お願いがあるんだけど」
「え・・・?」
「お詫びの品、よかったら一緒に選んでくれない?」
突然、突拍子もなくそんな事を言われた。