戦国ゴーストと妖退治
「近くに住んでた大学生の人。母さんが生きてた時からずっとよくしてもらってて、俺が父親に引き取られてそこを離れてからもいろいろよくしてもらってた」
「その者が、お前に妖の知識を与えたのか」
「ああ。生活が落ち着いてから、あの時のことを誰にも相談できなかった時に、たまたま会って、相談した。そしたら、妖だと教えてもらった」
妖のことを、知ってる人がいたんだ。
興味があって調べてたのか、それとも、その人も妖のことが見えてたのかな。
「あの刀も、その人にもらった。妖刀だからって。使い方も、教えてもらった」
「その者は、どこにいる」
「わからない。これをもらったあと、連絡取れなくなった。住んでたところも引っ越してたし」
信長さまは、ずっとあの刀のことを気にしている。
信長さまが最期の時まで持って戦っていた刀。
「その刀の使いかたは、俺も知らなかった。霊体になるなど、そんな使い方があったとは」
「そうなんですか?」
「その使い方を知っている者、それは一体何者なのだ」