戦国ゴーストと妖退治
「なにもできないっていうなら、俺の方だ。俺は、お前らの担任で責任だってあるのに。事実を知っていて止めることも、一緒に戦ってやることもできない」
「はせちゃん・・・」
「今の俺では、瀬名の姿すら見ることができないんだからな」
はせちゃんもはせちゃんで、もどかしい思いを抱えてる。
大人としてここにいるはせちゃんの立場では、そう思ってしまうのも仕方ないことだ。
なにもできない。
その想いは、もしかしたら私よりもずっと強いのかもしれない。
「・・・人の気配」
「ん?」
ここの所感じている人の気配を、また感じた。
今日こそは見つけ出して捕まえてやる。
「最近、ずっと誰かに見られてる感じがしてたの。妖と戦ってる時」
「なに?」
「前、はせちゃんをその人と間違えたんだけど、今日もいるみたい」
「誰かはわかってるのか?」
「・・・ううん」
神妙な顔つきになるはせちゃん。
コソコソと不自然にならないように会話をする。