戦国ゴーストと妖退治
どうなってるんだろう。
こそっと見ると、ちゃんとクッションの上に座っているように見える。
人は通り抜けてたからクッションも通り抜けるのかと思ってたけど、違うのかな。
「信長さまって、物を持つことはできるんですか?」
「・・・さあな」
「試したことないんだ」
「俺は、死んで気づいたら貴様に出会っていたのだ。試せるわけがなかろう」
「えっ、そうなんですか?」
ユーレイとして目覚めたのが今日ってこと?
なんで・・・?
「・・・これ、シャーペンです。持ってみてください」
疑問に思いながらも机の上に置いて渡す。
「しゃー・・・ぺんだと?」
ああ、そこからか・・・。
「芯を出して紙をなぞると文字が書けるんですよ。ほら」
「なるほど。筆のようなものか。墨がいらんとは、便利なものだな」