戦国ゴーストと妖退治


「いいから、はい」



ズイッと目の前に置く。
私も興味あるしまじまじと見る。




「・・・む。持てるようだな」

「へぇ!すごい!」



シャーペンはすんなりと信長さまの手の中。
物も持てるなんて、すごい。



「信長さま、手を広げていてください」




私は消しゴムを取り出すと信長さまの出した手の上に掲げ手を放してみる。
ぽとんと重力に従い落ちていった消しゴムは、信長さまを通り抜け地面に落ちた。




「あれ?」

「・・・なるほど」

「なるほど?」

「俺が持とうと思って持てば、物にも触れることができるということだろうな」

「へぇ!」



なんか、便利。



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