戦国ゴーストと妖退治
「じゃあ、人にも触れられるってことですかね?」
「試してみるか?」
「え?」
突然影ができたと思ってみると信長さまの顔が近くに。
思わずのけぞりそのまま地面に倒れこんだ。
すかさず信長さまが私に覆いかぶさるようにして私の顔の横に手をついた。
「あ、の、信長さま・・・?」
神妙な面持ちで近づく信長さまに、心臓が煩い音を立てる。
「・・・痛っ」
ぬっと伸ばされた手にビクッと目を閉じた瞬間、おでこに衝撃を覚える。
お、おでこを小突かれた!?
なんで!?
「貴様をからかうのは、実に愉快だな」
「か、からかったんですか!?」
慌てて身体を起こし抗議する。
信長さまは可笑しそうにケラケラと笑った。
こんな風に笑う事もできるんだ。